打切り誤差
意味・解説
無限に続く計算処理を、途中で停止(打ち切り)することで生じる誤差。
円周率の計算や無限級数など、無限に続く数値計算を実用的な範囲で停止し、近似値として扱った際に生じる、真の値との差。反復計算の回数を制限したり、級数を途中の項で打ち切ったりすることで発生する。アルゴリズムそのものに由来する誤差である。
くわしく
計算の「手間」を省くために生じる、理論的な近似誤差である。
1.発生の原理:コンピュータは無限を扱うことができないため、例えばネイピア数(e)や円周率(π)を計算する際、特定の回数や精度で計算を終了させる必要がある。この終了(打ち切り)によって切り捨てられた部分が誤差となる。
2.精度とのトレードオフ:計算回数を増やせば打切り誤差は小さくなるが、その分計算時間(コスト)が増大する。実務では、必要な精度を定義し、その範囲内に誤差が収まった時点で計算を打ち切る判定ロジックを組む。
3.丸め誤差との違い:打切り誤差は「計算回数を減らしたこと」による誤差であり、丸め誤差は「数値を保持する桁数の制限」による誤差である。これらを明確に区別してデバッグを行う必要がある。
例文
円周率を3.14159として計算に使用した場合、打ち切られた6桁目以降の数値が打切り誤差となる。
同義語: 切り捨て誤差, 切捨て誤差
分類: 計算誤差