忘れられる権利
意味・解説
インターネット上の個人情報が古い、または不正確な場合に削除を求めることができる権利。
一般データ保護規則(GDPR)において「消去権」として明文化された。検索結果に表示される過去の犯罪歴やプライバシー情報について、公益性がない場合に検索サイト等から情報の削除を請求できる。個人の尊厳を守るための権利とされるが、表現の自由や知る権利とのバランスが議論の対象となる。
くわしく
インターネット上に公開された個人の情報について、一定の条件のもとで削除を求める権利である。
1.権利の根拠:主に欧州の裁判判決やGDPRによって確立された。データ主体(個人)は、収集目的が達成された場合や同意を撤回した場合、管理者にデータの消去を求めることができる。
2.検索結果の削除:Googleなどの検索エンジンに対し、特定のキーワードで検索した際に表示される過去の不名誉なニュース記事などのリンクを削除するよう要請することが実務での主な使われ方である。ただし、記事そのものを消すわけではなく、検索結果から除外する形が多い。
3.対立する概念:報道の自由や「国民の知る権利」と衝突することが多い。例えば、政治家の不祥事などの公共性の高い情報は、忘れられる権利よりも知る権利が優先される傾向にある。
なぜ重要か:デジタルタトゥーとして一生残ってしまう情報から個人を救済し、再起の機会を与えるというプライバシー保護の新しい側面を象徴している。
例文
過去の軽微な事件の報道がいつまでも検索結果の上位に表示されるため、本人は忘れられる権利に基づいて検索業者に削除を申し立てた。
同義語: 消去権
対義語: 知る権利, 報道の自由
分類: プライバシー権