魔の川
意味・解説
基礎的な「研究」を、製品化のための「開発」に繋げる段階に存在する障壁。
技術革新(イノベーション)のプロセスにおいて、最初の壁を指す。大学や研究所での「発見(種)」が、実用的な製品コンセプト(開発プロジェクト)にならない現象を例えている。単なる面白いアイデアで終わってしまうことを防ぐため、市場ニーズとの適合性が問われる。
くわしく
研究成果を実用化の土俵に乗せるための、第1の難関である。
1.障壁の内容:研究者が「面白い技術だ」と思っても、それが実際に誰かの役に立ち、売れる製品の種になるかは別問題である。この認識のズレを解消できないと、開発フェーズに進めない。
2.乗り越え方:初期段階からマーケティングの視点を取り入れたり、ニーズに基づいた研究(バックキャスティング)を行ったりすることが重要である。
3.実務での位置付け:基礎研究と応用開発の間に横たわる。ここを越えられないと、特許や論文などの「成果」は出ても、会社の「事業」には一切貢献しない。なぜ重要か:多くの革新的技術がこの「川」で溺れて消えてしまうため、研究開発マネジメントにおける重要な監視ポイントだからである。
例文
画期的な新素材の合成に成功したが、製造コストの高さから製品化の目処が立たず、魔の川に阻まれている状態だ。
分類: イノベーションの障壁