情報落ち
意味・解説
絶対値の極端に異なる数の加減算で、小さい方の値が無視される現象。
浮動小数点演算において、絶対値が極端に大きい数値と小さい数値を足し算または引き算した際、小さい方の数値が計算結果に反映されなくなる誤差。計算機の保持できる桁数には限界があるため、小さい方の下位桁が捨てられることで発生する。
くわしく
大きな値の陰に、小さな値が隠れて消えてしまう計算誤差である。
1.発生の仕組み:例えば、有効数字8桁の計算機で 100,000,000 と 0.00000001 を足すと、計算機は 100,000,000 としか認識できない。この「0.00000001」という情報は完全に消滅する。これが情報落ちである。
2.累積の影響:1回の計算では微小な差であっても、数百万回の繰り返し計算(ループ)の中で情報落ちが続くと、合計値に無視できない巨大な誤差が生じる。
3.実務での対策:数値を足し合わせる際は、小さい数同士を先にまとめてから大きな数に足す(昇順加算)などのアルゴリズム改善を行う。これにより、情報の欠落を最小限に食い止めることが可能になる。
例文
多数の微小な取引額を大きな総資産額に順次足していく処理で、情報落ちによる集計ミスが懸念された。
分類: 計算誤差