ファイルレスマルウェア
意味・解説
実行ファイルをディスクに保存せず、メモリ上だけで動作する検知が困難なマルウェア。
OS標準のツール(PowerShellなど)を悪用してコードを直接メモリに読み込ませる攻撃。ディスク(ストレージ)に不審なファイルが残らないため、従来の「ファイルをスキャンする」タイプのウイルス対策ソフトでは検知できないことが多い。
くわしく
ファイルレスマルウェアは、「持たざる攻撃」として正規の機能を悪用する高度なサイバー攻撃である。
1. 特徴:HDDやSSDに本体を保存せず、レジストリやメモリなどの「OSの裏側」に潜り込む。PCを再起動すると消えてしまう場合もあるが、正規の管理者ツールを使って執拗に動き続けるものもある。
2. 検知回避:正規のシステムプロセスを装うため、ウイルス対策ソフトの「パターンマッチング方式」を通り抜けてしまう。このため、実務ではファイルの有無ではなく「プログラムの不自然な挙動」を監視するEDRなどの導入が不可欠となる。
3. 実務での注意点:メールの添付ファイルを開かせるのではなく、不正なサイトを閲覧した際にブラウザの脆弱性を突き、直接メモリに感染させる手口が一般的。OSやアプリを常に最新状態に保つことが最大の防御となる。
例文
従来のアンチウイルスソフトで検知できなかった侵入事件を調査したところ、ファイルレスマルウェアが原因であることが判明した。
分類: マルウェア