多層プロトコル不整合(プロトコル・ネスティング)
意味・解説
プロトコル不一致やカプセリングを幾重にも重ねることで、セキュリティ製品の解析機能を限界まで複雑化させ、検知を逃れる高度な手法。
くわしく
「禁じられた『密輸品(攻撃コマンド)』を、『お菓子の袋(SSH)』に入れ、それを『食料品の段ボール(HTTP)』に詰め、さらにそれを『公式な救援物資(DNS)』のコンテナに載せるという、何重もの変装工作」です。
1.目的:
セキュリティ機器は通信を解体(デコード)して中身を調べますが、多層化されると解析にかかる時間(認知的負荷)や計算量が膨大になり、タイムアウトや解析不能(バイパス)を引き起こします。
2.脅威:
一番外側の皮(DNS)だけを見て「無害」と判断する安価なセキュリティ製品は、内側に隠された猛毒に全く気づけません。ポイントは、APT(高度標的型攻撃)ではこの「深すぎる偽装」が標準装備されており、通信の表面的な形ではなく「全体的な不自然さ」を捉える必要があるからです。
例文
最新のバックドアは多層プロトコル不整合を利用し、ICMPパケット内に暗号化されたDNSクエリを隠蔽して通信を行うことで、社内のトラフィック監視を完全に無効化していた。
同義語: 多重トンネリング / 再帰的プロトコル偽装
分類: 高度な回避型マルウェア(Evasive Malware)通信